DIY・イズ・ビューティフル

好きなモノだけに囲まれて暮らしたい。それがDIYライフスタイル。

オフグリッド・ソーラーシステムDIY

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フグリッド・ソーラーというのは、送電網(グリッド)から切り離された(オフ)自家発電・自家消費の発電システムです。ソーラーパネルから発電された電力をバッテリーにためて使います。

我が家の水は井戸からポンプで供給しています。ということは・・・停電になると水が使えない!・・・それは困るので、ソーラー発電でバッテリーにためた電気で停電時のポンプを動かそう、ということでDIYしました。

ソーラーパネルは50W出力の小さいもの。アングルでフレームを作りました。

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配線作業をするときは、必ずカバーをして電圧が出てこないようにします。

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右から充放電コントローラー、インバーター(直流電圧から交流100Vを作る装置)、バッテリー。DIYといっても配線するだけです・・・

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コネクタにケーブルをハンダ付け。ガス式のハンダごては外作業に便利です。

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合板でケースを作りました。これにけっこう時間がかかった・・・

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バッテリーとインバーターを組み込んだところ。合板で作ったスペーサーを入れて単においてあるだけです。

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一番上に充放電コントローラー。これはネジでケースに固定します。あとは3本のケーブルをコントローラーの端子につなぐだけ。

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ということで、完成。簡単ですね。

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井戸水のポンプのプラグをインバーターのコンセントにつなぎます。ポンプは正常に作動します。これでひと安心です。

昨年は夏の台風時に停電が2回あり、立派に作動してくれました。

でも停電は頻繁にあるわけではありません。いつもはバッテリーが満充電になってソーラーの電気がムダになります。そこでソーラーパネルからのケーブルを外して移動させ、単体の電源としても使うことにしました。

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ガレージには商用電源を引いていないので夜は真っ暗。ということで照明をつけることに。

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お、いい感じですね。

2012年から始まった固定価格買取り制度によって、太陽光発電は爆発的に普及しました。オン・グリッドの太陽光発電です。平地の空き地はすぐになくなって、今では山の木を伐って造成し、何十haという面積で太陽光発電をするような、とんでもないことになっています。これでは自然エネルギーではなく、自然破壊エネルギーです。ヨーロッパでは山の木を伐るのであれば、同じ面積の植林をしなくてはいけないため、このようなことは起こりません。日本の制度はお金が儲かることだけを目的にした、まったくバカげた制度です。

グリッドの方ももう電気が余るようになって、太陽光発電施設に対して出力抑制が行われるようになりました。

ということで、これから太陽光発電をするのなら、オフ・グリッドで。まずはこんな感じで小さく始めてみるのが良いと思います。

 

軽トラ愛語っていいですかっ(とくにスバル・サンバー)

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いなかは車がないと生活できません。その家に大人が3人いれば車が3台+1台あります。この+1台が軽トラ。農作業に、山仕事に、家のリフォームにとなくてはならない存在です。軽トラはもはや日本のいなかの生活文化と言っても過言ではありません。

軽自動車という規格は日本にしかありませんから、当然軽トラも日本独自のもの。各社厳しいレギュレーションの中でしかもコスト安く作ろうとすると、ほぼ同じ形・サイズになっています。例えば荷台の長さは1940mm、幅は1410mm。

で、軽トラなんてどのメーカーでもいっしょでしょ、と思うとそうではなく。特にスバルの軽トラ、サンバートラックは異彩を放っていました。・・・と過去形なのは、すでにスバルは生産をやめてしまったからです(今、サンバーとして売られているのはダイハツOEM)。

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後ろから見ると荷台下の黒いパネル。これがサンバーの特徴です。この中には・・・

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エンジンが詰まっています。リアエンジン後輪駆動RRというやつですね。このおかげで、サンバーだけは空荷でも後ろが軽すぎないので走りが安定しています。タイヤを選べばですが、スポーツカー並み!のコーナーリング性能を発揮します(使用者の個人的感想です)。「農道のポルシェ」という異名があるのもうなずけます。

知る人ぞ知るところでは、軽トラ運送のフランチャイズ「赤帽」の車がすべてサンバーでした。赤帽は高速道路を長距離走るので耐久性にすぐれた仕様のものをスバルが赤帽と協力して独自に開発したのでした。「赤帽サンバー」です。

またJAと協力してJAサンバーという特別仕様車をJAが販売していました。このせいでいなかでは圧倒的に軽トラといえばサンバーでした。新車がなくなってしまった現在でもいなか道で一番多く走っているのはサンバーです。

私がいなかに移住してまず購入したのがこのサンバー。もちろん中古。近くの自動車整備屋さんで年式は古いですが走行距離の短い出物がありほぼ即決。あこがれの?サンバーオーナーになりました。作業時はもちろん、ちょっとした買い物など日常の足に使っています。たまには仕事で高速道路にのって長距離を走ることもあります。

で、困ったことが(ここからDIYネタです)。荷台にシートをかぶせて雨に備えるのですが、雨が降るとシートに大きな水たまりができます。車を動かすと結局荷台が濡れてしまうのです。それを防ぐために荷台の真ん中に角材を通してシートの中央を高くしているのをよく見ます。でもカッコ良くないし・・・ということで荷台カバーを作ることにしました。

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こんな感じ。防水合板の裏を角材で補強。

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一応、固定用のネジもつけました。突っ張る感じ。

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カラースプレーで青く塗り、

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ぴったりです。ちょっとした荷物を載せるために、合板に角材で枠を作り、

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市販の衣装ケースを設置しました。

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こんな感じで荷台後部のふただけ開けて使います。

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運転席。余分なものは一切なし。走る機能だけというのがいいですね。

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シフトレバー。赤いスイッチを押せば簡単に4WDに切り替わる優れもの。

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ギアは6速MT。これもスポーツカー並みですね(笑)。荷物なければ2速発進です。EL(Extra-Low?)ギアのおかげで、オフロードも走れます(使用者の個人的感想です)。

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これ、若い人にはわからないですよね。窓を手で開けるグルグルです。高速道路の料金所を通るたびにグルグルします。

長距離ドライブすることもあるので、オーディオをつけました。もちろんスピーカーなどはないので・・・

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運転席シート後ろに設置。今、Youtubeで話題のダイソー300円スピーカーです。けっこういい音します。

ということで。快適軽トラライフ。あなたもいかがですか?

 

カヤカリ・・・?

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今日のテーマはカヤカリです。は?って感じ?

我が家は山あいの古民家。宅地と家を購入したところ、農地と山がもれなくついてきました・・・目の前は棚田です、が。もう10年以上も耕作放棄されていたところ。当然、草まるけです。

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いずれは米作りも、と思いますが、すぐにはできません。耕作しなくてもこの草を刈るのが地域のルールというか、美意識です。わかっちゃいますが、それも徹底できません。うーん、と思っていたところ、ヒラメキました。これは雑草を放置しているのではなく、カヤを育てているんです、と言い訳をすることに。

カヤとは、かつてカヤ葺き屋根など建材として利用した草の総称。具体的にはススキやヨシなどです。かつては村には必ず茅場というのがあり、米の仕事が終われば雪が降る前にカヤカリをしていました。

今日では茅葺の民家はほぼなくなり、それとともに茅場は消滅しましたが、一方で、文化財などで茅葺の建物が全国にあり、その葺き替え用のカヤは調達に苦労しているとのこと。そこでススキひと束500円とかで売れるらしい・・・

売るつもりはありませんが、むしろこのカヤをDIYアイテムにできないでしょうか。ということで、とにかくカヤカリをして保管しておくことにしました。

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高さ2m以上になったススキ。まず上の方を麻ヒモでしばります。なんだかカワイイ。

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刈り払い機で刈ります。

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ちなみに焚き火をしながら。気温は氷点下ですから・・・

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鎌でしごくようにして葉っぱを落としてから、下の方もしばります。これでひと束。

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まず3束をしばって立てます。

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他の束も立てかけます。上の穂の部分を編みこむように。最後に全体をヒモでしばればできあがり。少々の風では倒れません(というか倒れて起こして・・を繰り返してやり方分かりました・・・)これで春先まで乾燥させます。

さあ、これを使って何を作ろう・・・まぁ小屋ですかね。今風に言うとタイニィハウス。骨組みは間伐材丸太、屋根と壁にこのカヤ。断熱性を確保できますね。床は竹。おぉ、材料費ほぼタダでできそうですね。乞うご期待。

里山の再生が全国で取り組まれていますが、里山とは人間が草を刈り木を伐って活用することによって成り立った生態系と人間の暮らしのこと。こうやって活用することではじめて再生できるのだと思います。それを現代にふさわしいやり方で楽しくやりたいと思います。

 

 

DIYスピリットとは

例えば、木でテーブルを作るとします。DIYとして作るのと、プロの木工職人が作るのでは、当たり前ですが、世界が違います。最大の違いは、DIYは自分かもしくは近しい人が使うために作り、職人はお客さんのために作るということです。

職人は失敗が許されません。お客さんの気に入らなければ仕事にならないからです。むしろお客さんの想定や期待以上のものが求められます。さすが職人さんという、デザインや素材、工作精度、それらが導く客観的な美しさ見事さがなければなりません。そのために技術を極め、最高の素材と道具を使う必要があります。

DIYでももちろん自分や近しい人の期待に応えなくてはいけませんが、それはあくまで主観的なものです。そして失敗が許されます。「今回はここまで、次回はもっとうまくやるね」という学びのプロセスが許されます。

職人は狭い専門性を極めます。木工をやる人が建築をやることはまずありません。ライバルが世界中にいる中で、お客さんに選ばれるためには、そうでなければ客観的な評価に耐えうるレベルのものができないからです。

DIYは何でもやります。生活の必要や趣味に応じて、木工もやれば機械もいじれば電気工作もやれば家のリフォームだってする。いきおい、それぞれのレベルは浅くなります。いわゆる素人仕事ですね。道具もホームセンターで売っているような安価なものです。

この浅いけれど広いという技術・技能のあり方が、DIYスピリットです。

山村で暮らしていると、おじいさんたちが何でもできて本当に感心します。米や野菜を上手に作るだけではありません。小屋を建て、家を直し、道を補修し、木を伐り、獣をとり、キノコを見つける。刈り払い機のエンジンを分解して修理し、ちょっとした家電なら修理してしまう。お金をかけるのではなく、そこいらにある材料を使ってちょちょっとやってしまいます。

これが伝統的な百姓のあり方です。「姓」は古代には職能集団を表していました。百の仕事ができるのが百姓です。

この百姓のあり方を現代に蘇らせようというのがDIYスピリットです。

人間が心から嬉しいと思う瞬間は二つしかないと私は思います。何かを学び体得した時と、他の人とのコミュニケーションの中で共感が生まれた時です。このことは多分人類のDNAに書いてあって、だからこそ人間はここまで高度な文明を築いたのだと思います。

単にネットでポチッとやって商品が送られてくるだけでは、学びも共感もありません。自分の手を動かし何かを作り上げた時、それがまだまだできの悪いものであっても、学びの実感とそれを近しい人に見せた時の共感があります。できの悪いものは、使う中で改良し洗練させていけます。そこにまた学びと共感があります。

学びと共感の機会を得ること。これがDIYスピリットです。

 

 

牽引式雪かき機作りました・・・

私が住んでいる町はそれほど雪は多くありませんが、降るとドーンと20cmとか30cm積もることがあります。大きな道は重機が除雪してくれますが、そこにたどり着くまでの細い道は自分で除雪する必要があります。我が家はその距離200m!それで皆さん軽トラで引っ張る雪かき機を持っていていざという時に出動します。

ということで、雪が降る前に作ることにしました(ギリギリだ)。(地元の方が持っているものを見せてもらってマネしました。。。)

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まず、防水加工した合板を半分に切ります。線を引いて・・・

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板をクランプで固定してガイドに。丸ノコで切ります。

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角材の斜めの角度は手ノコで切ります。セオリー通り三角切りです。

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一応、半分ずつ組む感じにしました。丸ノコで無理して切ろうとしましたが、縦引きの手ノコの方がキレイにできることがわかりました。

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先頭部分を固定します。

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裏の補強板。そのままつけると道路の表面ですれてとれちゃうよな・・・少し溝を掘ってツラから下げることに。ここで禁断のチェンソー登場!DIYは何でもありです。

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最初に切った合板を取り付けます。

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先頭部分にステンレスの薄板を打ちつけました。

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スカートとしてアングルを取り付けて完成。

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軽トラにもつないでみました。いい感じです。

これで雪が降ってもだいじょうぶ、かな?

使ってみてまた改良ですね。

雪が待ち遠しい?

でもそもそも軽トラが走れなければ使えません。もちろん4駆×スタッドレスですが、何cmの積雪まで走れるのですかね・・。そっちの方が気になる・・・

こういうものは売ってないですから、自分で作るしかありません。地域ごとに形や材料は違います。ガードレール!で作ったのを見たことがありますが、どうやって手に入れるの?と思いました。

牽引式雪かき機は地域固有の文化・技術になっています。オモシロイですね。

 

 

 

DIY イズ ビューティフル

家の中を見回してみてください。あふれるばかりのモノモノモノ・・・

その中で、あなたが本当にお気に入りのアイテムはどれだけあるでしょうか?

「安いから」と買ってきたような、あれば便利だけど、まぁなくてもいいよねというモノが多いのではないでしょうか。

「断捨離」がこれほどみんなの心をとらえるのは、好きでもなく大事でもないモノに囲まれた暮らしが、ココロにまで悪影響をおよぼしていて、みんなそれをうすうす感じとっているということかも。

好きなものだけ、愛着のもてるものだけに囲まれて暮らしたい。ご縁があって標高600mの岐阜県の山里に移住してから、私はそれを目指すことにしました。

 

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今、ネットやお店で売られているものは、大量生産された商品です。それは万人ウケしないといけないので、必ずしも自分の好みに合うものではありません。私たちはそれを選択するしかないのでしょうか?

いや、自分で作れば良いのです。

少しでも自分が何か手をかけたものは、愛着がわきます。どんなにブサイクでもお気に入りになります。

家庭菜園がそうですね。スーパーに並んでいたらゼッタイ手に取らないような形が悪いものでも、小さくて固くても、自分で作った野菜はオイシイのです。

今ではいろんな素材と工具がネットで簡単に手に入ります。町に行けばレーザーカッターや3Dプリンタを安く使わせてくれるシェア工房があります。Youtubeを検索すればつくり方を動画で見ることができます。自分で作らない手はありません。

「そうは言っても時間がないよ・・・」

長時間労働→休みも疲れて何もできない→買い物がストレス発散→狭い家がいらないモノだらけになる・・・

は、もうやめませんか。

残業しない→有給は全部消化→お金はないが時間はある→DIYにいそしむ→好きなモノだけに囲まれて暮らす

にしませんか。

その先には、

ワークシェアリング(週休3日とか)→お金がないが時間はある→DIYにいそしむ→好きなモノだけに囲まれて暮らす

という時代が来ることを私は願っています。

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経済学者のE.F.シューマッハーは1973年に『スモール イズ ビューティフル』という本を出版しました。

先進国では戦後復興から経済発展が進み、豊かな社会が実現するとともに、労働現場での人間疎外と公害などの環境破壊が進みました。

その反省に立って、シューマッハーは大規模化=効率化=大量生産・大量消費という現代の資本主義システムそのものの限界を指摘し、小さな工房で心のこもった商品を生産し、それが流通する社会の姿を描きました。

シューマッハーはそこで、伝統的な手仕事の世界と、巨大な工場での大量生産技術との中間に、ちょうど良い技術のあり方があるとして、それを「中間技術」と名付けました。

私たちは今日、素人でも小さな機械を使って、楽に色々なものを作ることができます。DIYの技術は中間技術と言えるでしょう。それで作ったモノをムリに市場で売らなくても良い。たくさんの人がそれぞれに中間技術を駆使して自分の好きなモノをDIYする社会。

DIY イズ ビューティフル。

それは新しい社会のあり方を示していると私は思います。